いま人気のメンズヘアスタイルと、その作り方
自分をアップデートするためのヘアスタイルについて知りたいあなたへ、ブラウンからいま最も人気があるメンズヘアスタイルをご紹介します。
12の人気ヘアスタイルと、そのセルフヘアカット方法をご覧ください。
人気のヘアスタイル
バズカット
「ミリタリーカット」というニックネームで有名なこのヘアスタイルは、100年以上前から大人気です。
バズカットは非常にシンプルで、名前の通りバリカンでとても短く刈り上げるスタイルです。
自分で手早くかんたんに、バズカットする方法を説明しましょう。
作り方:
バズカットはヘアーバリカンだけで完成するので、セルフカットがとてもかんたんです。
汚れていたり濡れた髪ではバリカンが使いにくいので、まずは洗髪し乾かしておきます。
次に、理容師の「6-4-2」の経験則を使うことをおすすめします。
これは、トップの部分に15mmのアタッチメント(通常#6ガードと呼ばれる)、両サイドは12mmのアタッチメント(通常 #4ガード)、毛先に6mmのアタッチメント(通常 #2ガード)を使うことを意味しています。
バズカットはシャープなラインが特徴なので、毛先はできるだけきっちりと揃えます。
クルーカット
クルーカットは極めてシンプルで、額からトップ(頭の一番上の部分が後頭部に向けてカーブし始める場所)にかけてフェードし、両サイドはさらに短くするのが特徴です。
トップスタイルは、ポンパドール、前髪、スパイクヘア、サイドパートなど、様々なバリエーションがあります。
いまクルーカットで人気があるのは、この5スタイルです。
厚め
フェード部分があまり目立たないよう、両サイドを厚めにとるスタイル。
ジェントルマン
角をなじませるのが特徴で、どんな髪質にも合うため最も好まれているスタイル。
クラシック
トップをより短く、両サイドの髪をより長くするのが特徴で、フェードしないため、コンサバな男性に好まれるスタイル。
フェード
言葉通り頭を包み込むように、トップの高い位置までフェードさせた、とても短いスタイル。
サイドパート
分け目を入れてカットすることで、より洗練された雰囲気を出すクラシックなスタイル。
作り方:
クルーカットにするには、まず両サイドとバックを軽くすることから始めます。
まず一番長いアタッチメントを使い、髪のサイドとバックをぐるりとカットします。次に、9mmのアタッチメント(通常#3のガード)に持ち替えて、同じ手順を繰り返しますが、1回目のカットより2.5cm下で止めます。最後に、一番短いアタッチメントに持ち替えて、下から上に向かって髪をなじませ、コントラストを出します。髪のトップは長くても短くてもOKです。
フェードカット
1940-50年代に米軍から広がったこのヘアスタイルは、近年、流行に敏感な人たちの間で新しいスタイルとして、また洗練されたビジネスヘアとしても、大復活を果たしています。
サイドやバックの髪をバリカンでできるだけ短くカットし、トップは好きな長さに「フェード」(軽く)するヘアスタイルです。様々な種類がありますが、現在人気があるのは以下の4種類です。
テーパーフェード
すべてのフェードタイプの中で最も低い位置で最も大人しい、控え目なスタイル。
ヒゲを生え際へとフェードアウトさせたり、両サイドのより長い髪になじませるために使われます。
ローフェード
頭皮から徐々に長い髪になじませるスタイル。
ローフェードの鍵となるのは、フェードのスタート地点を決めることです。
長めのアタッチメントを使って両サイドとトップから始め、首の下に向かい徐々に短いアタッチメントに変えていきます。
ミッドフェード
頭の中心の高さ、つまり側頭部の3分の1から3分の2の間でフェードが始まるスタイル。
この位置は眉毛の高さより少し上であることが多く、目をきれいに縁取ることができます。また、次に説明するハイフェードは頭を長く見せるので、面長の人にはミッドフェードが限界です。
ハイフェード
頭の上3分の1あたりから始まる、4つのフェードの中で最も過激なスタイル。
高くタイトなスタイルで、長い髪へとグラデーションする前に、ほぼ頭頂部に達します。
作り方:
ショートヘアなので、ハサミで髪を整えることから始めます。
すでに希望の長さになっている場合は、フェードに進みます。
ローフェード同様、鍵となるのはフェードのスタート位置を決めることです。
その後、アタッチメントを選びます(短いものから長いアタッチメントへと替えていくことをおすすめしますが、初心者の場合は逆にできます)。
首筋から始めて、ていねいにヘアーバリカンを上へ移動させます。
必ずゆっくりと作業し、レイヤーのラインが均一であることを確認します。
何度か微調整して、希望のスタイルに近づけていきます。
アンダーカット
トップとサイドが対照的な、ショート~ミディアムのスタイル。トップは長めに残し、サイドやバックは短めにバリカンで刈り上げます。こうすると、トップとサイドの違いがはっきりとしてきます。
アンダーカットは時代を超えて愛されるスタイルであり、気品と洗練された雰囲気を感じさせることから特に人気です。多くのバリエーションがありますが、ポイントはトップを長く、サイドをバリカンで刈り上げることです。角張った顔をソフトに見せるので、エラ張りや四角い輪郭の方に最もよく似合います。
作り方:
アンダーカットは髪の長さに決まりはありません。
サイドは 9mmのアタッチメント(通常#3ガード)まで短くバリカンで刈り上げることもできれば、21mm(通常#10ガード)まで長くすることもできます。
フレキシブルでメンテナンスが楽、そしてパーソナライズできるため、ほとんどの人にとって理想的なスタイルとなるでしょう。
アドバイス: トップの髪を5 cmにするなら、サイドは12mmのアタッチメント(通常#4ガード)を使うのがベスト。
トップの髪が12~15 cmなら、24mm(通常#12ガード)が一番よい。
このヘアスタイルの場合、スタイリングはかなりシンプルです。
上質のポマードをタオルドライした髪につけます。手で髪全体にポマードをなじませたら、希望のスタイリングをします。
テーパーカット
「ビジネスマン」とも呼ばれる、最も分かりにくいスタイル。
フェードと同じだと思っている人もいますがそうではなく、耳の上約1cmからうなじまでの髪を短くするもので、こめかみから下のバックとサイドの髪を6mm(通常#2ガード)以下のアタッチメントを使って短くフェードさせる髪型です。
頭の形に沿ったすっきりとしたラインで、どのような髪質でも上手に仕上がります。髪が軽くなるので、くせ毛や毛量の多い人に向いています。
作り方:
クラシックなテーパーにするには、まず希望する髪の長さと、テーパーの終わる位置を決めます。
その後、最も長いヘアーバリカンのアタッチメントを選びます。
バリカンは自分の好みに合わせ、 6mmのアタッチメント(通常#2 ガード)くらい短く、もしくは18mm
(通常#8ガード)くらい長く設定することもできます。
ヘアーバリカンで耳から頭全体へと、第一段階のフェードを入れます。
アタッチメントを短いものに替えて、同じことを繰り返します。
このようにアタッチメントを順に短いものにしながら、首筋までさらに1-2回、同じことを繰り返します。
軽く見えるように、髪を適度になじませましょう。
サイドパートカット
その名の通り、横分けが特徴的なすっきりとしたスタイル。
時代を超えて好まれてきた伝統的でクラシカルなスタイルで、「紳士の究極の髪型」と言われています。
作り方:
髪を5-10cm目安で伸ばしたら、9mm(3番)-15mm(6番)のアタッチメントでサイドを刈り込みます。サイドと首筋がグラデーションでなじむように、テーパーやフェードを入れます。また「ハードパート」と呼ばれるはっきりとした分け目(シェービングライン)を入れてもよいでしょう。トップとサイドのコントラストがさらに際立ちます。
これで、サイドパートのヘアカットが終わりました。
では、スタイリングはどのようにしましょうか?
スタイルをキープするための、良質なポマードが必要です。
タオルドライ後の乾ききっていない髪に、ポマードをつけます。
髪の左右どちらかに分け目を入れたら、すべての髪をもう一方の側にとかします。このとき前髪を後ろにとかすと、ポンパドール風になります。
すべての髪を後ろにとかしたら、サイドを下向きにとかします。
その後、軽くスプレーしてキープします。
マンバンスタイル
マンバン(おだんご)はここ数年で人気上昇した、ポニーテールや束ねた髪を頭頂部のどこかでまとめたスタイル。
マンバンをうまく作る方法を、いくつかご紹介しましょう。
フル
トップですべての髪を一つのおだんごにまとめます。
セミ
トップの髪だけで小さなおだんごをつくります。
ロー
フルと似ていますが、低い位置でまとめます。
アンダーカットフェード
後頭部とサイドのアンダーカットフェードを組み合わせたセミマンバン。
ランバージャック
マンバンとヒゲを組合せたもの。
作り方:
このスタイルにするには、ヘアゴムと練習の2つが必要です。
まだ髪が短い場合、まとめた髪が最低15cmになるまで伸ばすことをおすすめします。
それより短いと、すべての髪を結んでまとめるのが難しくなります。
まず、マンバンを作りたい場所を決めます。ほとんどの場合は頭頂部です。
次に、髪をポニーテールにまとめます。
髪をまとめて持ちながら、もう片方の手で髪をヘアゴムに一回通します。
二回目は全部通さず半分で止めて、バンを作ります。
ヘアゴムの長さによっては二回目も全部通し、三回目にバンを作ります。
ポンパドールスタイル
ルイ15世の愛人マダム・ド・ポンパドールにちなんで名づけられ、髪を顔から離すようにかき上げ、額の上に高く持ち上げたスタイル。
50年代風のレトロスタイルからモダンな現代風スタイルまで、様々に応用できます。
最近の流行はポンパドールフェードで、クラシックなポンパドールを様々なサイドフェードと組み合わせたものです。
作り方:
まずフェードが必要です(この方法については、「フェードカット」の部分をご覧ください)。
後頭部とサイドをしっかりとフェードしたら、次にトップの部分をカットします。
長さを決めたら、人差し指と中指に髪をはさんで滑らせ、希望の長さで止めます。
ハサミを使い、指の位置を目印にまっすぐにカットします。
すべての部分をカットするまで、これを繰り返します。
必ず、すべての部分を均等にカットします。
クイッフスタイル
1950年代に初めて登場した厳しい軍隊のバズカットと、1940年代のフラットトップのヘアカットの分身スタイル。
瞬くうちに、ロックンロールミュージシャン(エルヴィスなど)とファンの間で、反抗心や自信の象徴として知られるようになりました。
では、クイッフヘアとは何でしょう?
ポンパドールとサイドパートを組み合わせたもので、後ろとサイドは短く、長いトップの髪が上に持ち上げられ、前髪が後方に流れているのが特徴です。
主な魅力はポンパドールほどかっちりとさせずツヤを出さない、前髪の一部が額の上にふんわりとかかっている点です。
作り方:
カット方法はポンパドールと同じですが、スタイリングが異なります。
上にあるポンパドールヘアカットの作り方をしたら、まずブローして髪を乾かすことから始めます。
コームかブラシを使って髪を根元から持ち上げ、できるだけボリュームを出します。
その後、コイン大のポマードを手の中で温めたら、頭の後ろから前に向かって、髪になじませます。
その際、髪の根元から毛先まで、必ず均等につけてください。
最後に、もう一度ドライヤーでブローして整え、ボリュームを出します。
崩れないように、軽くヘアスプレーをします。
フレンチクロップカット
クラシックなフレンチクロップは、長い前髪があるトップと短いフェード、またはアンダーカットのスタイル。
主な利点は、メンテナンスがあまり必要ないことです(6-8週間に1度のタッチアップでOK)。
スタイリングは非常にシンプルですが、軽くスプレーする程度から、よりカッチリさせたいなら少量のポマードを付けるまで、様々なやり方があります。
最も人気があるスタイルはフレンチクロップフェードで、その名の通りサイドとバックをタイトにフェードしたタイプのフレンチクロップです。
作り方:
サイドの髪を軽くフェードすることから始めましょう(この方法については、上に記載があります)。
次に、トップ部分のカットに入ります。
髪の前の部分を人差し指と中指で挟んで額に向けて引きながら、軽くポイントカットします(ポイントカットの詳細については、下記「知っておくべき理容師用語」をご参照ください)。
前髪は他の部分より長めに残します。髪全体の質感が整うまで、同じプロセスを後頭部へと続けましょう。
ソフトモヒカンカット
ポンパドールとモヒカンの中間であるソフトモヒカンは、サイドは剃り上げ、帯状の長い髪を内側に突き出すように立ち上げるスタイル。
ポンパドールよりスタイリッシュだと考えられますが、モヒカンより控え目なので、仕事の面接や重要な会議でも通用します。
ラフなものやスキンヘッドのソフトモヒカンなど様々なバリエーションがありますが、人気のスタイルのひとつはソフトモヒカンフェードです。
ショートモヒカンフェードとも呼ばれるこのスタイルのポイントは、トップの尖った部分とバランスがとれたサイドの厚みです。
ソフトモヒカンフェードはきっちりとフェードするのではなく、トップ部分に自然になじませます。
作り方:
まずは清潔で乾いた髪で、ソフトモヒカンの幅を決めます。
通常は片方の目尻からもう片方の目尻まで、とされますが、狭くしたい場合は黒目から黒目の幅にすることもできます。
次に、コームで髪を3つに分けます。左右の生え際からうなじにかけて、Cの字を描くようにします。
この部分の開始点は、幅の終始点と同じです。フェードかテーパーかによって、両サイドの髪を好みの形に切り始めます。フェード、テーパーのやり方は、上記をご参照ください。その後、中間部分をカットしていきます。首筋から上に向かって、人差し指と中指で髪を挟みます。ハサミを使い、指の腹を目安に、まっすぐ横に切ります。この工程を髪が切り揃うまで繰り返し、最後に均等にカットされていることを確認します。
モヒカンヘアカット
両サイドを剃り上げ、中央部分に長い髪を残すスタイル。
このエッジの効いた非常にモダンなヘアスタイルの起源はアメリカ先住民のモホーク族で、第二次世界大戦中、アメリカ空軍で強さの象徴として使われていました。
大きく分けて2つのバリエーションがあります。
ショート
ショートモヒカンはクラシックなバージョンとされ、トップをより短くするスタイルです。
髪の両サイドを内側に巻くのが一般的です。
フェード
フェードモヒカンはクラシックよりやや落ち着いていて、サイドをバリカンで軽くし、トップに長い髪を残します。
作り方:
モヒカンヘアスタイルはソフトモヒカンヘアカットと同様、頭の両サイドを完全に剃り上げ、トップを長く残す必要があります。
両サイドをシェービングするには、ヘアーバリカンの一番低い番号のアタッチメントを使います。
髪の成長速度によりますが、うまく尖らせたスタイリングができるよう、定期的なヘアカットの必要があります。
知っておくべき理容師用語
逆毛:
つむじなどに他の髪と異なる向きに生えた、コームで寝かせるのが難しい髪。
頭頂部:
トップから後頭部に向けて曲線を描いて下がり始める場所。
ガード:
1-16の番号が付いたヘアバリカンのパーツで、髪の長さを決定するもの。
アーチ:
耳の後ろにある、髪の生え際と耳との間のカーブした部分。
レザーカット:
毛先をハサミではなくカミソリでカットすること。
ポイントカット:
ハサミの先を使って髪をカットするテクニック。
髪を切り落とすためではなく、毛先を柔らかくして質感を加えるために使われる。
チョップカット:
ボリュームを出すために、毛先をジグザグにカットすること。
セニングカット:
ボリュームを抑えるために、一部の髪を短くカットしてすくこと。
襟足 :
うなじ。首筋。
ブロック襟足:
襟足を横一直線に揃えてカットすること。
ラウンド襟足:
襟足の両端を丸くカットすること。
テーパー襟足:
襟足に向かって徐々に短くなるようカットすること。